2018年07月16日

ワールドカップ杯ロシア大会の総括

寝不足が続いたW杯の日々からようやく立ち直って、「いったい今回のW杯は日本にとってどんなん大会だったか?」を考えてみた。


W杯が始まった時の日本のFIFAランキングは61位。対するベルギーは3位、コロンビアは16位、セネガルは27位。これだけ見れば日本は3連敗で終わる可能性があった。しかも4月に監督解任。メディアも、こぞって日本の苦戦を書き立てていたし、芸能人化している松木、前園や武田たちも口をそろえて日本の敗退を予想していた。しかし、「サッカーの試合は始まってみないとわからない」とよく言われる通り、いろいろな驚きがあった。まず、予選に落ちたオランダ、イタリア、チリ、アメリカ、オーストリア、ルーマニア、パラグアイなどの強豪国がすでに消えていた。よほどのラッキーとアンラッキーが交差していたのかもしれない。


さて、始まった日本対コロンビア戦。日本には大きく3つのラッキーがあった。まず、ハメス・ロドリゲス不調のため出場しなかったこと。全く違うチームだった。次に香川のシュートがハンドを呼んでPKで得点したこと、そしてそのハンドした選手が一発退場となったことだろう。相手は10人で引いた守りに入ったことで、日本は攻め続けた。ボール支配率62%、シュート数14本(内枠内6、コロンビアは3)、押せ、押せ、の試合だった。また、ヘディングが好きではない大迫が決めた。これでやっと勝てた。ただここではっきりしておきたいのは、日本が勝ったのはこの一勝だけである。セネガルには引き分け、ポーランドはブーイングの中、負けて、ぎりぎり予選から勝ち上がった。


ポーランド戦の最後の戦い方はいろいろな意見があろうと思う。イエローカード2枚分のリードだけであとはセネガルと全く同じ状態の日本は負けたままでも予選突破できる。そうと考えたかもしれないが、セネガルが1点でも入れれば話が違ってくる。西野監督およびコーチングスタッフはボール回しを選択したのだろう。「大きな賭け」だったことには違いない。ただ、試合後の選手全員(大迫、宇佐美以外)は監督を擁護していたので、あれでよかったのだろう。しかし、スポーツの根本的な部分で違う、ということだろう。


メンバー23名のうち15名、初戦、第2戦、ベルギー戦のスタメン11人のうち10名が海外リーグ所属。これが、おそらく、最大の武器だったのではと思う。「海外で、もまれた選手」たちでFIFAランキングをものともしない戦い方だった。ただ、残念なのはベルギー戦で後半2点成功しながら、負けたことである。タラ、レバ、な意見だが、ポーランド戦でやったボール回しをしながら、相手を引き出し、相手の弱点でもある「バイタルエリアが空く」ことをうまく使って3点目にチャレンジできていれば、まさか3点を立て続けには入れられなかったのでは?と、思う。できていればベスト8でブラジル戦だった。後で行われたブラジル対ベルギー戦でベルギーが勝っているだけに悔やまれる。


選手一人ひとりを振り返ってみよう。まず、川島(35歳)。 3回目のワールドカップ。であったがミスもスーパーセーブのいろいろあって、(良くも)悪くも試合の流れを決めた。現時点では彼以上の選手がいないし「やり切った」といっているので次はないかもしれない。 酒井宏樹(25):は意外に安定していた。パスをうまくできれば、と思う。もう一人の酒井(高徳)代表引退を表明している。吉田はディフェンスの柱。ルカクも抑えたし、バックスの中心として成長し続けてほしい。昌子は第3戦を除き、スタメン唯一のJリーガーだったが、あまり遜色を感じさせず、正直言って「掘り出し物」であった。海外からのオファーもあるようだし成長してほしい。長友(31)はセネガル戦でのトラップ(ミス?)から乾のゴールは見事だった。彼の走りは素晴らしいものがある。ただ、シュートがうまければもっと敵の脅威となるはず。「おっさんジャパン」として頑張るようである。長谷部はパスミスが多かったが持ち直した。代表引退を表明しているが、さて誰が次回の中心人物になるのか?柴崎(26)のロングパスは秀逸。キック力とその正確さ、そして視野の広さが抜群。間違いなく時期チームのプレーの中心人物である。乾(30)左サイドで長友とのコンビは良かったしセネガル戦でもベルギー戦でも見事なシュート。原口(27)はコロンビア戦では本当に体を張って戦っていた。ベルギー戦のゴールは見事だったし、彼の走りは素晴らしい。香川(29)はバイタルエリアのパスの切れがいい。フォワードの動きがいま一、しかしよくやったと思う。大迫(28)コロンビア戦のヘッドは見事だったが、セネガル戦では空振り、まだまだ伸びしろ、があるように思う。山口(27)は今回の大会では評価できるプレーはなかった。本田はスーパーサブとして、特にセネガル戦ではいい働きをした。本田が出るとチームプレイが安定する。ただし、今回で代表引退。岡崎(32)はセネガル戦でつぶれ役として活躍。しかし、おとりになったり、泥臭い動きには称賛あるが、シュートをうまくなってほしい。宇佐美(26)武藤(25)は活躍できずに終わった、二人ともドリブラーだがW杯クラスでは通用しないことを認識すべし。槙野(31)あわやオウンゴールと意味不明なイエローカード1枚。年齢を考えると次回はないかも。


最後に西野(監督)については期待以上の結果としておこう。気がかりは誰が次をやるのか、であるが、残った選手、特に若手の選手(例えば植田、東口、中村{キーパー}など)を海外で2年は揉んでもらうことを含め総合的な計画の元、若手育成に力を注いでもらいたい。ベルギーは数年前まで日本と同等であったが、FIFAランキングでは3位である。一説ではいろいろな国の移民の子どもたちが団結した、といわれているが、一方で言語の問題(移民の子にはアフリカや中東が多く、さらに国内にもフランス語とベルギー語、オランダ語、英語と混在している)もあり連帯性に欠ける、とも言われている。日本には言語の問題はないし、ダイレクトパス中心のチームプレイは決まっている。どのようなポジションにどのような能力を求めるかはもう決まっている。どんなチーム作りするか、今から楽しみである。今回優勝したフランスチームも過去の植民地政策と移民の流入によって多くの異質な人民(若者)ご基盤となっている。それが、若いフランスチームの機動力であり、その「ハングリー精神」が今後の日本チームに求められていることであろう。

posted by kiyose-fc1 at 09:18| Comment(0) | おしらせ